膵臓がん

膵臓がんとは

膵臓がん(膵がん)とは膵臓から発生した悪性腫瘍(がん)のことです。がんが発生しても小さいうちは症状が出にくく、早期発見が難しい為、膵臓は「沈黙の臓器」と言われています。進行するにつれて、腹痛、体重減少、黄疸などの症状が現れがんが見つかるきっかけとなります。50~70歳、特に高齢の男性に多く全国統計では肺がん、胃がん、大腸がんについで死因第4位となっています(2020年人口動態統計)。膵臓には血糖を下げるホルモンであるインスリンを分泌する内分泌腺と、消化酵素を含む膵液を分泌する外分泌腺があり、膵液が流れる膵管に発生することが多く、全体の85%を占めています。膵臓がんは現在指針として定められている検診はなく、気になる症状がある場合は医療機関を早めに受診することをお勧めいたします。

原因

生活習慣病である肥満、飲酒、喫煙等が発がんのリスクが高まります。適度な運動をして肥満を防ぎ、喫煙や食生活の改善を心がける事でリスクを下げる事が大切です。
また、慢性膵炎や膵管内乳頭液性腫瘍の既往を持つ方、ご家族に膵臓がんを患った方が多い方も発生リスクが高まると言われています。

症状

がんが発生しても初期は症状がでにくい臓器です。発見のきっかけになるものとして以下があげられます。

  • 腹痛
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • 腹部膨満感
  • 黄疸
  • 腰や背中の痛み
  • 糖尿病の悪化

検査と治療

血液検査、超音波検査の結果などから膵臓がんが疑われる場合には、造影CT検査、腹部MRI検査、超音波内視鏡検査を行い診断を確定します。その他にも内視鏡的逆行性胆膵管造影などを行い可能な限り細胞組織の病理検査をおこないます。複数の検査により正確な診断を行うとともに、病気の広がり(病期)を評価します。
治療には手術・薬物療法、放射線治療、緩和ケアがあります。進行度や患者さんの健康状態により選択は異なります。手術で切除しきれない場合は、化学療法や放射線治療が選択されます。また症状を緩和するために薬物治療や内視鏡治療を行うこともあります。

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