■当院では患者さんに合わせた下剤を提供しています。

◇下剤の役割と重要性

下剤は、大腸内をきれいにするために使用される大切なお薬です。
大腸カメラ検査の際に、腸内の不要なものを排出することで、腸の内壁をはっきりと観察できるようにします。
下剤の服用により検査の精度が大きく向上するため、正確な検査を行う上では欠かせない存在です。

しかし、多くの方が「下剤を飲むのが苦手」と感じているのも事実です。
「一度にたくさん飲むのがつらい」「味が好みではない」など、下剤に対してネガティブな印象を抱いている方も
少なくありません。実際のところ、検査の準備において「下剤が一番心配」という声を多くいただきます。

◇患者さんに合わせた下剤の選択肢

当院では、このような不安を少しでも解消するため、患者さん一人ひとりに適した下剤をご提案しています。
現在、4種類の下剤をご用意しており、患者さんの体質や希望に応じて最適なものを選ぶことが可能です。

「大量に飲むのが難しい」「味が気になる」という方には、少量で効果が期待できるタイプや、フレーバー付きで飲みやすいものなど、さまざまな選択肢をご提供しています。

大腸カメラ検査を実施するうえで皆様に少しでも安心して検査に臨んでいただけるよう、患者さんのご意見やお悩みに耳を傾け、最適な準備をサポートいたします。
下剤の使用が負担にならないよう、お一人おひとりに寄り添った対応を心がけておりますので、
どうぞお気軽にご相談ください。

■下剤の服用方法について
指定された時間から腸管洗浄液を服用してください。
服用中に気分が悪くなったり、排便が十分に進まない場合は、すぐにクリニックまでご連絡ください。
腸管洗浄液（下剤）は、ご自宅で服用していただきます。
詳細については、事前説明の際にしっかりとご案内いたします。

■当院で取り扱っている下剤の種類について
当院で採用している腸管洗浄液（下剤）について解説します。

〇モビプレップ
モビプレップは、洗浄効果が高く、検査食と組み合わせることで内服量を減らすことができます。
主なメリットとして、服用量が少なくて済む点や、他の下剤と比較して腸内をきれいにするまでの時間が
短い点が挙げられます。味はやや濃い目で酸味があるため、甘い飲み物が苦手な方に適しています。
ただし、使用中は脱水症状を防ぐために、十分な水分補給を行うことが重要です。

〇ニフレック
ニフレックは、モビプレップに次いで高い洗浄効果を持つ下剤です。
飲み方が簡単で、味は薄めでわずかに塩味を感じます。
※特に腎機能が低下している患者様には、このニフレックをおすすめする場合があります。

〇マグコロール
マグコロールは、ポカリスエットのような風味が特徴で、下剤の味が苦手な方でも比較的飲みやすいとされています。
洗浄力はやや控えめですが、飲みやすさに優れているため、他の下剤が飲みにくいと感じた方に適しています。
ただし、腎機能が低下している方には使用できないため、注意が必要です。

〇ピコプレップ
ピコプレップの最大の特徴は「内服量の少なさ」で、1回150mlを2回飲むだけで済みます。味はリンゴジュースのようで飲みやすく、下剤が苦手な方にも適しています。一方、洗浄力がやや弱い場合があり、特に頑固な便秘の方には適さないため、便秘のない方や事前に便秘治療を受けた方に使用をおすすめしています。